あぁ家電人生

現在は札幌在中のフリーランサー。元家電量販店の店員があなただけにそっと教える内緒話。のつもりでしたが、思ったことを思ったように。家電、サッカー、文房具etc

現役販売員が教える「買ってはいけない家電」を見て(笑)

 

 週間SPA!の表題の記事を見て、ちょっと違うんじゃない?って思ったので、こういう意見もありますよって思って貰えたら幸いです

 

海外メーカーは買うべきではありません。とか(笑)

 そうなんですか?買うべきではないのですか?この販売員が働く量販店のクレームを受ける7割が海外メーカーなんですか?そもそも海外メーカーと国内メーカーの販売比率どのくらいで海外メーカーだけの苦情が全体の7割なのでしょうかね。この記事を見る限り、どのカテゴリーではと注記していないので冷蔵庫洗濯機全てのサイズでのクレーム率が7割との記述でしょうか。

 7割というと、例えば一日に100件の冷蔵庫が冷えないぞーというご連絡の内、70台が海外メーカーの冷蔵庫という事ですね。シェア的には圧倒的に国内メーカーの方が上ですので、異常値と言っていいでしょう。7割が事実ならですけどね。海外メーカーの方が故障率が高いと言う話ならまだわからなくもないですが、クレームの7割が海外メーカーという話は個人的には?????という印象です。

 ちなみに洗濯機の水漏れに関してですが、経験上では半分は取付ミスで、半分はハードの欠陥ですね。マンションでの取付ミスはお客様にとっても最悪ですが、販売店にとっても大変で、以前に7階で取付ミスによる水漏れが発生し、2階の天井まで染みが出来てしまい、取り付け業者の責任者と共に、土下座覚悟でお客様宅を回らせて頂いた苦い経験があります。

 冷蔵庫の記述で「冷蔵庫は冷凍室がうまく稼働せず、いまどき霜だらけになるというクレームが多いです」とありますが、確かにいまどき霜だらけになるなんて話はそうそう無いですよね。そういう構造ですもん(笑)そういう症状が多いと言うのは問題ですよ。おそらく、この取材先の量販店でのみこの症状が多いのでしょうから不思議な話です。

 冷蔵庫には2種類の冷却方式があります。「空冷式」と「直冷式」です。空冷式は冷風で冷やします。冷えた空気を循環させる方式です。直冷式は冷却パネルが冷えることにより、間接的に庫内を冷やす方式です。直冷式冷凍室は霜がつきます。そういう庫内の壁が真っ白く霜がつく、お店のアイスの入ってる冷凍庫を思い出すとわかりやすいでしょうか。家庭用では主に100L未満の冷蔵庫は直冷式が多いです。実は空冷式の冷蔵庫も冷えすぎると若干霜がつく事があります。ただ、冷えすぎると言う状況がまず生まれないために霜がつかない構造と言えるのかもしれません。一般的に冷蔵室、野菜室と冷凍室の間には霜がつかない様に電熱線が入っています。あくまでも、冷蔵室が冷えすぎないためですが、霜つき防止の一面もあります。

 以上のことから、冷蔵庫のクレームで「冷蔵庫は冷凍室がうまく稼働せず、いまどき霜だらけになるというクレームが多いです」というのはかなりの異常事態と言えます。この手の故障がゼロではないとは思いますが、海外メーカー製の冷蔵庫で、「冷蔵庫は冷凍室がうまく稼働せず、いまどき霜だらけになるというクレームが多いです」というこちらの量販店が何処だか知りませんが、「へぇぇぇ、そうなんだwwwwwwwww」というのが、感想ですね。まさか、元々霜がつく構造の直冷式の冷蔵庫の冷凍室で、「冷蔵庫は冷凍室がうまく稼働せず、いまどき霜だらけになるというクレームが多いです」と言ってるならただの馬○ですしね。そりゃ、お前のとこがちゃんと説明して売ってないだけだろという話です。

 

ほんとに買ってはいけないメーカーはサポート体制を考えて

 例の記事は特定メーカーを狙い撃ちにしてますが、実際のところ、故障なんて国内、海外問わず起きます。発生率に多少の大小はあるとは思いますが、何%なんて問題ではないでしょう。買った当人にとっては、その商品が全てなんですから、その商品が壊れたらそのメーカーの印象は悪くなるでしょうしね。

 今はどうかわかりませんが、あまり知られていない国内メーカーで修理を行っていない冷蔵庫を主に作っているメーカーがありました。別の海外メーカーで修理体制が無いのに冷凍庫を販売している輸入代理店もありました。壊れた場合は保証期間中は新品交換対応で、保証期間外は対応しない商品でした。ほんとに買ってはいけないのはこのようなメーカーの商品であって、更にこのような情報を隠して売っている販売店では買ってはいけないですよね。ハイアールがどうとか、オリオンがどうとか言うのはナンセンスな話だと個人的には思います。

 以上、あまりにも気になったので書いちゃいました。有難う御座いました。