あぁ家電人生

現在は札幌在中のフリーランサー。元家電量販店の店員があなただけにそっと教える内緒話。のつもりでしたが、思ったことを思ったように。家電、サッカー、文房具etc

東芝が家電から撤退しちゃうんですか???

 日本を代表するメーカーである東芝が「不適切会計」という玉虫色に彩られた言葉で揺れていますね。粉飾決算ではなく「不適切会計」らしいです。マスコミ各社も大変ですね。

 そんな中、東芝が家電撤退か!というニュースを目にしました。確かにコンシューマ向けのノートPCやテレビの海外事業からは撤退を図っており、白モノを含めた家電からの撤退もありえない話ではなさそうです。実際、東芝本体から見れば、家電の売り上げなんで微々たる物でしょうし、ブランディングの為だけの投資でしかないのは明らかです。

 でもでもでも、東芝の家電品で育った方も多くいらっしゃるでしょうし、このまま去られては寂しい事この上ないですよね。

 

 

サザエさんといえば東芝

 日曜日の夕方6時半といえば、「サザエさんですよねー。日本を支えてきたこの超長寿アニメのスポンサーが、「東芝」です。今は一社提供ではなくなりましたが・・・。

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 磯野家の家電品も東芝製なのでしょうか。いや、そうじゃないと困りますよね。ちょっと検証されているサイトを拝見してみましょう。

 

磯野家のボロいブラウン管TVはBSデジタルチューナーが内蔵されている高機能TVというトンデモ設定 - ぬるヲタが斬る -

 

サザエさん市場 磯野家のテレビはすでにハイビジョン対応済み!

 どうやら、ブラウン管テレビにデジタルチューナーを別付けしてるらしいです。残念ですねぇ・・・REGZA、使ってほしいですよね(笑)

 さて、肝心のテレビですが、実写版のサザエさんの映像から推測してみようかと思いましたが、全くわかりませんでした!東芝の家具調テレビといえば、「ブライトロンシリーズ」だと思われますが、型式までの特定が出来ませんでした・・・。

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 さてさて、東芝のテレビと言えばですね

日本初のカラーテレビは東芝

 日本初のテレビ受像機を発売したのは、今では残念なことになってしまった日本ビクターですが、カラーテレビを日本で初めて発売したのは東芝です。

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 ブラウン管も純国産というとても意義のある素晴らしい商品だったようです。現在のREGZAがこの流れを汲んでいるとは思えませんが、日本のテレビ受像機を土台をガッチリ作ってくれた東芝に感謝。

 

 

日本初の白熱電球東芝

 白熱電球の始祖はあの有名な「エジソン」ですが、日本で初めて白熱電球を製造した電球製造会社「白熱舎」が東芝の弱電部門の前身となります。

toshiba-mirai-kagakukan.jp

 そういえば、昔、東芝コンシューマの営業さんがこんな事を言ってました。

「電球の売り場だけは、他社に負けたくない。」と。今はとある地方の所長となられたその方ですが、「電球は東芝」というスピリットが今も営業さんの中にも生きているのかもしれないですね。

 そういえば、最近ではもう「主流」となったLED電球ですが、東芝のLED電球にプリントされているメーカーロゴが、「古いロゴ」でした。英語の筆記体で記されたそのロゴには、どのような想いが込められていたのでしょうか。

 

 

東芝の洗濯機と言えば「DDインバータ

 さて、洗濯機のお話です。「DDインバータ」と聞いて、ピンと来る人は相当な家電好きでしょうか。

 私が家電量販店に入社した約15年前のお話になりますが、初めて見る様々な家電に一々感動していた当時、この「DDインバータ」搭載の東芝の洗濯機もその中の一つでした。

 「すげー、静かだな!この洗濯機!」と(笑)

 「DDインバータ」搭載の洗濯機とは・・・

新開発のアウターローター方式DD(ダイレクトドライブ)モーターを採用して洗濯機の駆動機構を一変し、騒音と振動を飛躍的に低減させた全自動洗濯機

東芝HPより引用

http://toshiba-mirai-kagakukan.jp/learn/history/ichigoki/1997laundry/index_j.htm

と、非常にわかり難く書いてますが、要は超静かな洗濯機です。マニアックな例えで言うと、従来の洗濯機が「東京の地下鉄」で、DDインバータ搭載洗濯機が「札幌の地下鉄」みたいな感じです。余計わかり難いですかね(笑)

 後に三洋やシャープも同様の製品をリリースしてきましたが、私の中では洗濯機のインバータと言えば「東芝」ですね。

 

 

HD-DVDという規格

 世界規格であるVHSの家庭用における後継規格として、一時ニュースを賑わせていた、ブルーレイ陣営とHD-DVD陣営のお話もありました。

 古くは「VHS」「ベータ」のビデオ戦争。そして、一般にはあまり知られていない「DVDフォーラム」「DVDアライアンス」のDVD戦争。(DVD-DVD+の争いですね。)そして、最終決戦でブルーレイ」HD-DVDですね。

 「どっちでもいいけど、早く結論出してーーーっ」

というのが、販売員としては本音でしょうか。当時は東芝が価格攻勢で押してた印象がありますね。そのお陰でHD-DVD機を販売したお客様から嫌味を言われまくりでしたね(笑)

 結果としては東芝が早々に撤退を決めて、消費者にとっては泥沼になるのを避けれたのではないでしょうか。

 

 東芝さん、家電品は赤字でしょうが、なんとか踏ん張ってくださいよ!